ウェブ経由の問合せ2倍に増加 成約単価も前年比25%アップ
株式会社小田急ハウジング
事業内容:注文住宅に関する建築・土工事の請負をはじめ、住宅、店舗、事務所等のリフォーム等を手掛ける。
この事例のポイント
- ウェブ経由で若年層からの問い合わせを増やしたいと考えていた。
- 毎月の報告レポートから、ターゲット層を把握しキャンペーンに反映。
- 紙×ウェブのクロスメディアでウェブ経由の問い合わせが増加。
株式会社小田急ハウジング
リフォーム・新築事業部
営業推進グループリーダー
岡田 拓馬氏
リフォーム・新築事業部
営業推進グループ
稲葉 実里氏
木田 理嵯氏
目次
部門の事業について教えてください。
岡田:リフォーム・新築事業部営業推進グループでは、リノベーションやリフォーム、新築物件の集客、広告を担っています。集客したリードを、営業部門に送客する役割です。
私たちのミッションは、特にリフォームにおいては成約単価をアップしていくことです。というのも、リフォームは、数万円の小規模工事から、1,000万円を超えるフルリノベーションまでと金額の幅が広い。小田急沿線という、より地域に根ざした企業として成長していくためにも、お客様の生活の価値を高めるリフォーム提案をしていきたいと考えています。
弊社にご依頼いただく前に抱えていた課題はどのようなことでしたか。
稲葉:以前は、チラシのポスティングと新聞折込、DMと、アナログ販促がメインでした。一般的に、不動産系のチラシは万部一件(1万部撒いて1件の反響が出る)と言われていますが、当時は3万部撒いて1件の反響が出る程度。ウェブ広告は、リスティングを細々と実施していましたが、ほとんど効果が出ていない状況でした。さらには、コロナ禍で店舗でのイベント開催も中止せざるを得ず、何とかしなければという危機感を強く持っていました。
課題解決に向けて、どのような施策を立てたのでしょうか。
木田:一つは、WEBのチャネルを設けることで新規顧客を獲得していくこと。弊社のリフォーム事業の新規・リピーターの割合は3:7。リピーターのお客様には継続的にご利用いただきながら、新規顧客獲得には若年層へのアプローチが必須だと感じていました。
二つ目は、成約単価のアップ。以前は小修繕が多く、100万円以下のご依頼が7割を占めていました。目標の目安としては100万円以上。リフォームで100万円以上となると、水回りの中でも風呂やキッチンなど大型の案件や複合工事をご依頼いただく必要があります。
また、集客チャネルとしてLINE公式アカウントも始めたので、友だち登録からご依頼につなげることも視野に入れました。
課題に対して、弊社からどのような提案がありましたか。
木田:これまでは、キャンペーンを春と秋の年に2回打ち出していましたが、あえて実施していなかった1、2月にもPRしたいと考え、DEECHさんに相談しました。
ご提案いただいたのは、LP制作とウェブ広告配信です。コンバージョンを生みやすいLPの構成から、コンバージョンの計測方法など、かなり具体的なアドバイスがありました。
例えば、当初WEB上の導線はフォームがメインとなっていたのですが、電話の問合せからも成約が多数発生していることを聞いて、LP内にボタンタップで架電ができるよう導線を作りました。結果、電話からの問合せも多数獲得でき、副次的に電話ボタンタップの件数が数値化されることで、改めてチャネルとしての電話の効果を知ることができたのです。
より広くリーチするために、チラシとポスターも制作し、ターゲティングに基づいた紙面構成をご提案いただきました。以前は何気なくチラシをデザインしていましたが、チラシからLPなど、紙とウェブとの相互の導線も加味した上で、どの面に何をどのように掲載するとLPに誘導し、コンバージョンが生まれやすいのかを教えてもらいました。私たちも納得した上で作成できたのが非常に良かったです。
反響はいかがでしたか。
岡田:以前は、ウェブ経由のお問い合わせは月10件未満でしたが、2カ月間で40件獲得できました。さらに、課題に感じていた成約単価も、年間で見た時に100万円を超え、前年度と比べて25%アップしました。これは、複合工事のご依頼が増えたことが影響しています。
木田:今回のキャンペーンでは、リフォームを検討される方の性別・年齢層を意識して設計しました。DEECHさんへご依頼するようになってから、ウェブ広告の配信結果に関する報告会を毎月実施いただいているのですが、そのレポートから、広告をクリックしているのが30~40代の女性が多いことが分かったんです。そこで、リフォームの検討において主導権を握るのは女性であると仮説を立て、成約特典にはその層に人気の高級シャワーヘッドを選定しました。LINEの友だち登録から成約に至った場合の特典としたのですが、全40件の問い合わせ中12件をLINE経由で獲得できました!
LPのデザインも、ターゲット層を意識したデザインに仕上げてもらい、仮説に基づいたそれぞれの施策が刺さったからこそ、多くの反響が出たと実感しています。
また、チラシもエリアマーケティングシステムDEECHを使ってターゲティングした上で、ポスティングしました。これまでは、おおよそのエリアに満遍なく撒いていましたが、商圏分析して反響が出なさそうなエリアを除外しました。以前と比べて、配布にかかる費用も削減できました。
部門での事業全般について、弊社にご依頼いただく前と後で、感じている変化を教えてください。
岡田:以前は、効果が見えない中でも紙の販促に頼っていましたが、ウェブ経由でご依頼いただく割合が確実に増えてきています。それに伴って、若年層の獲得にもつながっている。他社と比べても遅れを取っていた、LPからホームページに誘導することもできるようになりました。
稲葉:チラシも、ただやみくもに投函するのではなく、通常はDMにし、キャンペーンの時にポスティングを実施する。しかも、DEECHを使って、年齢層、持ち家・借家、世帯年収を見える化した上でエリア選定をするので、予算を有効に使えるようになってきています。
今後のマーケティングの展開をどのように描いていますか。
岡田:ホームページのリニューアルを検討しています。これはコロナ禍前から構想があったもので、SEOを実装して、LINEの施策やチラシのポスティング、ウェブ広告など、各種施策のハブとなると考えています。ウェブ経由のお客様を増やすために、DEECHシステムを使いながら、デジタルマーケティングを加速していきたいです。