学習しない会社は、クロスメディア施策で成功できません。

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販促で成果を出している企業が取り組んでいるのが、アナログとデジタルを組み合わせた「クロスメディア」だ。vol.4では、株式会社DEECHでのクロスメディアの事例をベースに、その重要性と、DEECHでクロスメディア販促の最適化がどのように実現するのかについて、同社執行役員の佐藤正氏とDEECH開発者の古谷章氏に語ってもらった。

 

株式会社DEECH
執行役員
佐藤正氏(左)

DEECH開発者 課長
古谷章氏(右)

目次

「商圏分析」は販促最適化の要

今回は、「クロスメディア」をテーマにお二人にお話をうかがいます。ここまでのインタビューでは、どの広告媒体を使って販促するかを選ぶ前に、販促するエリアにどのような人がいるのか、から広告媒体を導き出すことが重要だということでしたね。

佐藤 販促計画を立てる際、エリア選定の判断は長年の勘や経験則で行ってしまう企業様が多いです。弊社も10年以上前まではそうでした(笑)。しかし、それでは反響があった際/なかった際、いずれも分析する術がありません。広告の費用対効果を求めるなら、商圏に誰が住んでいて、どのようなニーズがあるのかしっかり分析しながら販促計画を立てることは必須です。

DEECHでは、ポスティングの発注と同時に商圏分析もできます。エリア内のどこにターゲットが集中しているのかが見える化できるので、ポスティングをする必要がないエリアが浮き彫りになり、優先順位をつけながら販促を実施できるというわけです。

 

商圏分析機能では、世帯年収や年齢層などが地図上で色分けされる

 

佐藤 販促策が成功しても失敗しても、どういう考え方で販促計画を作ったのかに立ち返って考えることができます。検証結果を蓄積できるので、ノウハウにもなりますし。そのデータは、クロスメディアで紙とウェブの比率を調整することにも活用できるでしょう。

例えば、若い人たちが多くいるエリアだから一見ウェブ広告が良いと思うけど、商材的には紙メディアで深く読んでもらった方が反応が良い場合があるかもしれません。

データの良いところは、事実を元に話していること。人は事実を目の前にすると「No」と言えないんです。説得力が増し、伝える相手にも納得してもらいやすい。DEECHは商圏分析という事実をベースに構築しているので、ご担当者様が上司などに販促策の稟議を上げる場合などにも活用いただけると思います。

アナログとデジタルを組み合わせたクロスメディアの場合、それぞれの比率はどのように考えればいいのでしょうか。

佐藤  ターゲットとなる顧客がなにを求めているかをしっかりと理解して、それによりどのメディアが適しているかを考えることが第一です。年齢が高い方々がターゲットであればアナログの方が効果的な場合もありますし、若い方々がターゲットの場合は別のチャネルがあります。商材が異なればメディアも異なりますよね。

マーケティングを実施している部署であれば、現在のマーケティングについてだけでなく、「将来の顧客獲得をどうするか」という問題意識が出てくるはずです。例えば、弊社がご支援させていただいている教育関係の企業様は、ブランド力もあって紙の販促に投じている予算も半端な金額ではありません。

しかし、それはあくまで「今」の顧客に向けた販促であり、未来の顧客、つまり若年層がそのブランドをどの程度認知しているかというと、まだまだでした。

若年層にリーチできる広告媒体を考えると、彼らが日常的に利用しているスマートフォンやパソコンに広告を表示できるウェブ広告の方が、チラシなどの紙広告に比べて可能性が高いわけです。ターゲットに合わせて予算をどのように配分するかも、商圏分析でターゲット属性を見ていくことで分かる部分も見えてくると思います。

 

ウェブ広告は「運用しながら考える」べし

現場の担当者の方でも「すべてのウェブ広告の知識をある程度網羅してからじゃないと決められない!」という真面目なお客様は多い気がします。

古谷 ウェブ広告は、まずやってみてデータを溜めて、効果検証をしていく方が良いと感じています。ウェブ広告をやったことがない方にとっては「金額が高い」というイメージが強いようですが、5万円、10万円でスタートできるものもあります。「すべてを知ってから」と思っていると、時間がもったいない。

予算を割くからには費用対効果を最大限発揮できる媒体を弊社としてもご提案しますし、ウェブ広告は配信しながら調整もできるので、やりながら考えることができます。ウェブ広告の「どれを選択するか」に正解があるわけではなく、「どう実施するか」が大事だと知っていただきたいです。

もちろん、広告会社任せではなく、「自分でもちゃんと知識をつけたい」というお客様の意欲や意思は、運用を最適化していく上で非常に重要な要素になりますし、私たちとしても大歓迎です。

 実際に、これまで紙の販促しかやっていなかったけれど、ウェブ広告を行なうようになった企業様の反響や効果はいかがでしょうか。

佐藤  ご支援している古紙回収の企業様は、会社の未来のためにマーケティング部門を設立して、従来のチラシ販促だけでなく、ウェブ広告にも積極的にチャレンジされています。

部門のメンバーの方も非常に勉強熱心で、弊社が一方的に提案するだけでなく「何をどうしたいか」を、きちんとお伝えいただくことも多かったです。チラシだけでは獲得できなかった新規顧客からのお問い合わせにつながり、徐々にリスティング広告やジオターゲティング広告も実施していただけるようになりました。さらには「そもそも、広告をユーザーがクリックしたときに表示しているランディングページが分かりづらいのでは」という視点も持ち始め、そちらの改修にもつながっています。

古谷 広告を配信しないと売上が上がらない状況は、本来であれば健全ではないと思うんです。

マーケティング活動において「広告」の成果がどうだったかは、最後の答え合わせみたいなものなので、そこだけを最適化しても根本的な課題の解決にはならない。競合との差別化ポイント、自社独自の特徴を踏まえた上で施策を行う必要があるでしょう。

弊社としても、「広告を売る」のではなくて、将来的にはお客様が自社で完結できるような「仕組みを構築する」ことこそがミッションだと考えています。そうなると、やはり企業様に勉強する姿勢があるかどうかで、かなり違ってきます。弊社と長くお付き合いいただいている企業様は、着実に社内でのノウハウも蓄積して、販促策を最適化していくスピードも格段に上がっている印象があります。

脳をアウトソースしては、ノウハウが残らない

企業によってはマーケティング部門があるわけではなく、日常の業務を実施しながら販促も考えなければならないご担当者も多いのではないかと思います。

佐藤  その通りですね。しかし少々辛辣ですが、予算も人員も恵まれている大手企業ほど、実はアウトソーシングしてしまっている事実も散見されます。色々な理由があるとは思いますが、発注に理念がなくお金で解決しているケースも多い。もちろん、これも一つの手段ですが、何をどうしていくか考える脳まで外にアウトソースしてしまうと企業や組織内でのノウハウは蓄積しません。エリアマーケティングはまさにノウハウの商売なので、中長期的に見たら、「自分達でも知識をつけたい」という意欲は非常に大事だと思っています。

クロスメディアで相乗効果が生まれている企業様の傾向や、デジタル広告を始めている企業様の特徴はありますか。

佐藤  弊社にご依頼いただいている学童教室を運営している企業様は、もともと他の広告代理店を利用してウェブ広告を実施していましたが、弊社に切り替えていただいた経緯があります。

チラシやポスター制作を以前からご利用いただいており、展開しているうちに、個別の販促を単体で捉えるのではなく、一歩引いた「エリアマーケティング」という視点で販促を展開していくことの重要性に気付いていただけたようです。

そこで、従来のチラシなどに加えて、ウェブ広告もセットで展開していくべきだと感じていただいて、今では以前よりも「販促戦略」の精度が上がってきています。エリアでの認知にも着実につながっているとご報告もいただいています。

佐藤  新型コロナウイルスの影響で、これからも厳しい状況が続くと思っています。弊社としてどのような支援ができるのかという意味でも、「ウェブから紙」「紙からウェブ」の部分をもう少しフレキシブルに企画提案できるようにしたいですね。コロナ禍におけるエリアに合わせた手法を、DEECHを通してやっていきたいなと思っています。

クロスメディア戦略の強力な助っ人「DEECH」

最後に、クロスメディアの視点からDEECHを活用することでポスティング販促をしていている企業にどういうメリットがあるのか、お話いただけないでしょうか。

佐藤 DEECHは今回のリリースで完成形ではなく、今後まだまだアップデートしていきます。

クロスメディアを展開する上で、ポスティングをはじめとした紙の広告とウェブ広告をどのような比重で、それぞれどこに実施すべきかが分かるようになります。既にいくつかの機能はロードマップも出来上がっているので、ぜひ期待していただきたいです。DEECHは販促を最適化していく上で、強力な助っ人になってくれるはずです。

古谷  デジタルに対してハードルが高いと敬遠している人はDEECHを使ったらある程度理解した上で施策を行えます。デジタルも自分達の武器になる、使いやすくなるでしょうね。デジタル施策の第一歩となるような役割、機会創出もメリットになる部分だと思います。DEECHを使うことによって上司や上層部を説得させる材料になるようしていきたいですね。

ありがとうございました。

 

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