店舗集客で成果を出す方法6選!効果的に行うコツや注意点も解説
店舗集客にはSNSの活用やDM、ポスティングなどがあります。自社に最適な方法が見つからないと悩まれている方へ向けて、本記事では手軽に始められる5つの方法と、効率良く行うコツについて解説します。集客アップを狙いたい店舗オーナーの方は、ぜひ参考にしてください。
店舗集客を行う方法6選
店舗集客にはさまざまな方法があり、無料で始められる施策も豊富にあります。ここではリスティング広告への出稿や店舗アプリの開発など高額なものではなく、手軽に実施できる方法を5つ紹介します。
SNSを活用して広くPRする
FacebookやX(旧:Twitter)、Instagram(インスタグラム)などのツールを使って、日常的に店舗集客を行う方法があります。情報を届けたいターゲット層や伝えたい内容に合わせてツールを使い分けるのも効果的です。
SNS名 | 狙えるターゲット層 | 特徴 |
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20代~50代 | ・予約ツールが使える ・実名での利用 ・自社サイトの代わりに使用する例も ・ビジネス層のユーザーが多い |
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X(旧:Twitter) | 10代~50代 | ・手軽に発信できる ・匿名性が高く、拡散力が強い ・季節ネタなどトレンドを活用しやすい |
公式LINE | 10代~60代 | ・MAU(月間アクティブユーザー)9,500万人と、他のSNSと比べて多い ・メルマガ感覚で使用できる ・予約機能があり美容室やエステサロンに向いている ・ポイントカードやクーポンとして利用できる機能がある ・登録者と直接コミュニケーションが取りやすい |
10代~50代 | ・写真や動画で伝えやすい ・インフルエンサーが多い ・アプリ内にフィルター等があり、おしゃれな演出がしやすい ・視覚的に見せやすく、飲食店やインテリアショップに向いている |
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TikTok | 10代~30代 | ・若年層のユーザーが多い ・15秒~3分の動画が投稿できる ・「グルメリンク」で食べログと連携している ・インフルエンサーやプロモーション活動が増えている |
YouTube | 10代~60代 | ・自社のチャンネルを持てる ・店舗の雰囲気や魅力を動画で伝えられる ・面白いネタ・ハウツーなどで認知度アップが狙える |
参照:経産省「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
例えば、撮影して投稿したいと思わせる「SNS映え」する写真を利用すれば、若年層へのアピールとなり、口コミで拡散されやすい点もメリットの一つです。SNSの情報発信を頻繁に行うと、新規顧客を獲得するための手段としてだけでなく、一度来店した顧客をつなぎとめる、リピーターにつなげるといった効果も見込めます。ただし、SNSは無料で始められる手軽さがあり、既に多くの店舗が取り組んでいる方法です。最新情報やキャンペーンをうまく活用し、印象に残りやすくするための工夫が必要です。
HPやブログで情報発信する
続いては、店舗情報や商品紹介など、顧客が知りたい情報を自社HP(ホームページ)やブログで発信する方法です。自社の公式HPやブログからの情報発信は、信頼性がありユーザーが安心できるメリットがあります。
HPを用意するだけでなく、GoogleやYahoo!などの検索エンジン上で、自店と関連性の強いKW等で対策したコンテンツを用意しておくSEO対策も、HP等への流入源になります。広告出稿は出稿期間にしか表示できませんが、記事コンテンツは半永久的に残るので、中長期的な集客効果を期待できるでしょう。
例えば、ユーザーが「新宿 イタリアン」というキーワードで検索した場合、上位に表示されるほどユーザーの目に留まりやすく、クリックされる可能性が高まり集客に有利になります。
ただし、上位表示されるようになるには、店舗内や料理の写真を多数掲載したり、口コミを集めたりするなど、SEOの知識と併せて一定数のコンテンツを作成することも必要です。また、記事は公開してからのメンテナンスが必須であり、情報が古いまま放置していたりすると、かえってユーザーの印象を悪くしかねません。
近年では、SEO記事制作もかなりテクニカルになってきています。ユーザーのインサイトと自社のコンバージョンとの関連性をよくよく吟味した上で作成する必要が出てきており、業務のかたわら、片手間で実施することはおすすめできないのが実情です。
記事コンテンツの制作について相談したい、という方は、こちらをご覧ください。
>>AI時代を勝ち抜く!他社と差別化するコンテンツ作成
MEO対策する
店舗集客において、近年必須となりつつあるのが、MEO対策です。MEO対策とは(マップエンジン最適化)を指し、Googleマップ上での上位表示を目指します。
オーナー側がGoogleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)で店舗情報を管理することで、ユーザーへのリーチを高めます。例えば「新宿 イタリアン」と検索した際に、店内の雰囲気や詳しいサービスの内容、ユーザーからの評価、ユーザーの口コミに対してしっかりと返信がされているかなど、など、きめ細かに対応されているかどうかで選ばれやすくなるでしょう。MEO対策で大切なのは、登録して終わりではなく、新しい情報が随時更新されていることです。最新情報が掲載されている店舗ほど、ユーザーは安心して訪れられます。
MEO対策することは、新規顧客獲得のための手段として向いているほか、営業時間を確認する際になど、既存顧客にも有効です。
独自のイベント開催で認知度アップを図る
リアル店舗ならではの集客方法として、独自のイベントを開催することで認知度をあげる方法もあります。企画次第で、幅広い層へのアプローチが可能になりますし、来店するきっかけを作りやすいことがメリットです。例えば、商品体験会や試食会、ワークショップなども該当します。ただ、ターゲットに合わせてテーマを変更するなどの工夫が必要です。マンネリ化を防ぐためにも毎回同じ内容ではなく、都度オリジナリティーあふれる企画を求められるでしょう。
一方、企画や準備、当日の運営コストが掛かります。準備に必要な費用や人員、当日イベントを開催することでどの程度の集客アップが見込めるのかなど綿密な計画を練らなければならないため、ハードルが高いと感じるかもしれません。近年ではオンラインでのイベントを開催する方法も広がっています。会場設営にかかる負担を削減できるだけでなく、参加者側から見ても会場まで移動する必要がないため、参加の心理的ハードルを下げられます。オフラインとオンラインそれぞれのメリット・デメリットを考慮しながらイベントを企画するといいでしょう。
DMでターゲット層に直接アプローチする
DMは、ターゲットとなる顧客層に直接郵送し、来店のきっかけを生み出すことができる手法です。「住所を知っている既存顧客に対するアプローチ」となるため、特に新商品を販売するタイミング、期間限定のセール時などに活用できます。事前のアンケートやポイントカードの登録情報などから、ある程度の顧客情報を得ている場合に有効で、リピーターを作りたいときにおすすめの手法です。
さらに、DMは印刷物以外にも試供品やサンプルを発送できるところがメリットです。ターゲットが興味を持ってくれそうなサンプルを送れば、来店や購買につなげやすくなります。顧客に、商品が自分に合うかどうか確かめてもらうことで、「興味はあるが購入に踏み切れない」と悩まれている方の決断を後押しできます。サンプルを提供する手段は、街中でのダイレクトハンドやポスティングなどもありますが、DMなら、オンライン上の行動履歴と組み合わせることで購買意欲の高いお客様へ配布することも可能です。見込みのあるターゲット層へ特別なメッセージを添えて送れば、差別化にもつながり高い集客効果が見込めるでしょう。
ポスティングをきっかけに店舗を知ってもらう
商圏内の住宅へのポスティングもおすすめです。特に、個人経営の小売店や飲食店は、近隣住民に店舗を知ってもらうきっかけになるでしょう。DMと違って顧客情報のない世帯にも配布できるため、店舗や自社サービスを知らない人へも情報を伝えられることがメリットです。そのため、ポスティングは新規顧客の集客方法として向いています。
ただ、新規顧客を多く獲得したいからと無作為に配布していると、集客効果やコストパフォーマンスも低下してしまうのが難しいところです。十分な反応率が取れなかったり、チラシもすぐに捨てられてしまったりする恐れがあります。ポスティングで成果を出すには、ターゲットに合わせて興味を引く内容を盛り込むことが必須です。また、「エリアを絞ってアプローチできる方法を選ぶ」でお伝えするように、配布するエリアやターゲットの設定が大切です。
店舗集客を行う前に確認すべきこと
効率良く店舗集客を行う方法をすでに試しているのに成果を感じないと悩まれている方は、以下の3つを見直してみましょう。
- ターゲット層を明確にする
- ターゲット層のニーズに合わせて媒体やクリエイティブを検討する
- 店舗集客の実施タイミングを見極める
これらの事前確認を怠ってしまうと、無駄なコストがかかる恐れがあるので注意しましょう。
ターゲット層を明確にしておく
まずは、どういった人が自店のターゲットになるのかを明確にしましょう。例えば、神奈川県にある駐車場付きの郊外型のスポーツジムの場合、自店の料金設定と商圏の居住者との世帯年収とを照らし合わせて、どの年収層がターゲットになりそうなのかを想定します。また、車を持っている人がメインの利用者になることから、可処分所得が比較的高い層と考えることもできます。
このように、ターゲット像から彼らのライフスタイルやニーズを想定することで、より適した店舗集客の方法を選択できるでしょう。
ターゲット層のニーズに合わせて媒体やクリエイティブを検討する
ターゲット層を明確にしたら、続いてアプローチ方法を検討します。
スポーツジムの場合、安さを売りにしたジムなら、安売り感の強いデザイン、高単価のジムなら、ラグジュアリー感を感じられるデザインにするなど、ターゲットに合わせた見せ方が重要です。
媒体選定については、今日では60代、70代でも積極的にSNSやウェブメディアを利用する傾向があるため、単純に年齢でウェブ媒体なのか紙媒体なのかを選定するのは得策ではありません。
新聞折り込みの場合は、新聞購読者層=情報取得にお金を掛ける層と捉えることもできるので、比較的所得の高い層と考えられます。また、購読者の年齢層が高いことから、高齢者向けのサービスは新聞折り込みが向いているケースもあります。ポスティングは、新聞購読者に限らず、特定のエリア内に情報を届けることができる手段です。紙の販促一つとっても、どのような人がその媒体を購読・閲覧しているかをもとに、選定するといいでしょう。
また、ユーザーが重視しているのは設備の充実さか、トレーナーのサポート内容かなど、どのようなことにニーズを抱いているのかを把握し、適切なアピールを行うのも重要です。
店舗集客の実施タイミングを見極める
最後に、いざ店舗集客の施策を実践する前に、集客方法を「実施するタイミング」を見極めることも大切です。
例えば、チラシ広告を配布する場合、早朝・昼・夕方などターゲットによって適切な時間帯・配布タイミングが異なります。集客したい店舗がスーパーなどの小売店であれば、特売日前日に配布することでターゲットの購買意欲を刺激できるでしょう。
また、習い事や学習塾など、子どもを対象にした施設の告知は、以前のように夏休みや冬休みなど、長期休暇前などに集中的にポスティングを行うのでは遅いケースも出てきています。近年、子どもの習い事は多様化し、掛け持ちしていることも多い中、放課後の時間を各社が奪い合っている状況です。そのため、新年度前のシーズン等に限らず、早期に情報発信するところが多い傾向にあります。
こうした時代背景も踏まえながら、戦略的に情報発信するタイミングを見極めていくことが必要です。
効果的に店舗集客を行うコツ
効果的に店舗集客を行うためのコツを4つお伝えします。自社の強みを改めて考え直す必要性とその理由、チラシを始めとする配布物へのアイデアなどをピックアップしました。
- エリアを絞ってアプローチできる方法を選ぶ
- 店舗の強みをPRする
- 効果測定をしてPDCAを回す
- 集客施策は日々改善を行う
これらのコツを押さえて、自社に合う費用対効果の高い方法を見つけ出しましょう。
エリアを絞ってアプローチできる方法を選ぶ
集客を効率良く行うためには、エリア(商圏)内でのターゲティングが重要です。エリアの設定は、店舗のサービス内容によって異なります。例えば、購入頻度の高い食品や日用品を扱うスーパーなどの小売業であれば近隣住民がターゲットとなるため、エリアは比較的狭い範囲に限定されるでしょう。一方、レジャー施設やテーマパークといった遠方からの集客が見込める業種は、こうした小売り等と比べると広範囲に捉えられます。そのため、検討している集客方法でどのようなエリア指定をするのかを必ず検討しましょう。
例えば、ウェブ広告の場合は、Google、YahooだけでなくLINEやXといったSNS系の広告でも、市区町村でセグメントしたり、店舗から半径1㎞と配信エリアを指定したりできます。ジオターゲティング広告の場合は、配信したいエリアをフリーハンドで囲って指定できるものもあります。
関連記事 ジオ広告だけじゃない!地域指定ができる4つのウェブ広告メリット・デメリット
チラシ販促の場合は、より広く届けたい場合には新聞折り込み、特定のエリアに小回りが利き、まんべんなく情報を届けたい場合にはポスティングが向いています。
関連記事 ポスティングと新聞折り込みの違いを徹底比較 向いている業種も紹介
エリアの選定には、商圏分析をして導くのが有効です。ターゲットの年齢層や世帯人数、世帯年収などから、商圏内でも特にどのエリアにターゲット層が多く居住しているのかを可視化することで、費用対効果の向上にもつながります。
弊社では、店舗集客に特化した商圏分析しながらポスティングや新聞折り込みの発注ができるツールを提供しています。ご興味のある方はぜひこちらからご覧ください。
店舗の強みをPRする
集客方法を実践するときは、自社店舗の魅力をアピールすることが重要な要素となります。新規顧客の獲得や、再来店を促進するためには、「自社を選んでもらう」理由を作る必要があります。
例えば、飲食店であれば店舗限定のメニューを開発するなど、競合企業の成功事例も参考にしながら自社の強みをブラッシュアップしていきましょう。その際、動画は映像の力でよりユーザーに情報が伝わりやすく、トレンドになってきています。中でも、短時間で興味関心を引きやすいショート動画など、SNSとの相性の良い方法が拡散されやすい傾向にあります。
効果測定をしてPDCAを回す
店舗集客で効果が出ているかチェックするためには、効果測定ができる方法を取り入れるのがおすすめです。効果測定をすることで継続的な改善につなげられます。自社HPやSNSといったウェブ施策は、オンラインで計測データを取得できるため分析も容易です。
一方、「紙の販促は計測できない」と思われがちですが、チラシにクーポンを付けたり、QRコードに仕込んだURLにパラメータを付与したりして、デジタルで計測できるような工夫もできます。
限られた広告予算をより有効に活用するには、しっかりと効果測定をしながらPDCAを回すことがポイントです。
また、販促は1回やっただけで効果が出ることは多くはありません。ウェブ広告の場合も、10万円程の予算で毎月効果を確認して改善しながら、3カ月ほど継続するのが一般的です。チラシのポスティングも、1回配布して終わりではなく、複数回撒いて情報を届けることをおすすめしています。
まとめ|店舗集客の方法を実践して来客アップを目指そう
店舗集客で成果を出す方法は、SNSを活用するオンライン施策、DM・ポスティングによるオフライン施策などさまざまです。ただし、実践するには事前に商圏範囲やターゲット層を明確にしておくことが大切です。また、成果が出るまでに時間をロスしたり広告宣伝費を無駄にしたりしないためにも、施策を実施するタイミングをしっかりと見極めておく必要があります。
最後に、施策の効果は良いときも悪いときも、なぜそうなったのかを分析することも重要です。PDCAを回しながら、店舗集客を最適化していきましょう。
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