DEECHは、限られた商圏で集客している方「全員に」使ってほしい

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ポスティングの発注システムDEECH(ディーチ)の開発に当たって、従来の課題をどのように解消したのか? vol.3では、クライアントの課題を解決しただけでなく、自社で受注する株式会社DEECHでの膨大な作業が半減した実体験について、DEECH開発者である古谷章氏に語ってもらった。

 

 

株式会社DEECH
マーケティング戦略部 課長
DEECH開発者
古谷 章氏

オフライン施策の数字は、管理されていない

古谷  私は前職ではエンジニアでしたが、株式会社DEECHに入ってからはデジタルを中心としたマーケティング担当として、広告運用などをメインで行っています。その傍ら、クライアントを訪問して課題をヒアリングしたり、マーケティングの視点から提案もするなど、現場の課題感を直接聞けるポジションでもあります。

ウェブ広告を中心としたオンライン施策を実施する際、「費用対効果がどのくらいなのか、データを知りたい」と必ず言われます。しかし、まずはお客様の課題が何なのかを探る必要がありますので、

  • どのような販促をしてきたのか
  • オフライン施策では費用をどの程度行ったか
  • どのくらい効果があったのか

などを質問するんですが、答えられる企業様はほとんどいらっしゃいません。ウェブ広告には数字での成果を求めるのに、オフライン施策では何も管理していないのです。

ポスティングは「戦略」として計画が立てられていないということですね。

古谷  はい。紙の予算を決める時も、特別な目的や理由がないまま、前年度と同じくらいに設定している企業様は多いのではないでしょうか。

担当の方が売上ミッションを担保するために、「とりあえず」以前と同じ施策を実施しているケースが往々にしてあります。紙の予算を半分にして「デジタルを初めてやる」と言ったところで「効果あるの?」と上から言われたり。

効果が出なかったら責任を取らなければならないので、リスクを冒すくらいなら前と同じ方法を続けていればいいと考えてしまうのでしょう。費用対効果を可視化して、戦略としてPDCAを回していればこうしたケースは発生しないはずです。

とはいえ、チラシやDMなどのオフラインの施策は、効果測定の方法が分からない、というのが正直なところなのではと思います。

古谷 そうですね。オフライン施策の反響を確認する方法としては、例えばチラシを配布した場合に専用の電話番号を記載したり、QRコードを付けたり、チラシを持参して来店したかどうか、といった方法がありますが、ほとんどの企業は行なっていません。

他にも、GoogleAnalyticsをチェックして、指名検索がどれだけ増えたか推移を見るなどで計測することができますが、ポスティングは「実施した後」をきちんと管理している企業が少ないです。

一番もったいないのは、販促が属人化していて、担当者が変わると販促施策のデータが残っていないということ。引き継ぎがされておらず、過去の施策すら分からないことが多いんです。そうなると、効果検証以前の問題になってしまう。

成果を数値化することは、販促の質を高めていく上で必須のはずです。そこを改善しなければ、どんなに販促費用を費やしても、反響などを根本的に改善することにはならない。「オフラインの成果も可視化しやすいツールが開発できれば」と思いました。

発注側の機能に特化したワケ

古谷 2019年6月、DEECHのベータ版をリリースしました。当時はウェブ広告とポスティングそれぞれの見積もり機能を備えていました。

その頃は「ウェブ広告の展開を強化したい」という思いがあり、ポスティングの機能はあくまでサブ。特定のエリア内での配布部数が分かるというシンプルなものでしたが、お客様からは「ポスティングの見積もりがすごくラクになりました!」というお声をいただきました。

こうした声からポスティング機能へのニーズが強いことが分かり、ウェブ広告の機能はいったんストップして、ポスティングに特化しました。

開発で苦労したのは、ポスティング業務は具体的にどのような作業工程があるのかが全く見えなかったこと。発注完了までのプロセスがブラックボックスだったので、現場担当者への個別ヒアリングがとても大変でした。

ポスティングの発注は、いくつものプロセスがあるのでしょうか。

古谷 かなり煩雑な作業が発生します。配布禁止エリアがあるのでそれを地図に反映し、最終的に配布する時に地図を印刷して、配布員ごとに地図をペンで囲みながら担当エリアを割り当てていく。そういう作業もしています。

初めて知った時は、あまりのアナログさに驚愕しました(笑)。1つ1つの作業は確かに必要ですが、あまりに工数が多い。当社の担当者も複数案件を抱えているので、それぞれに企画提案したり、チラシの校正をしたりしながら、ポスティングの受注に向けた対応をしていました。

お客様も本業をやりながら発注をするので、連絡も滞りがちになります。締め切りギリギリで電話連絡が入ったりするので、1つのポスティング案件に関する決定事項が散在してしまうんですよね。

でも、「システムに置き換えれば簡単にできるのでは」と気が付いたんです。最初はポスティングの業務をフルシステム化、フルIT化しようという意気込みでやっていたんですが、ヒアリングしていくと、業務フローは会社によって異なることが分かりました。

そこで、受注する側のためのシステムをメインにするよりも、発注する側のための機能に特化していけば、おのずと受注する側の作業も簡略化されるのではないかと考えました。

リードタイムは、最短で数分になりました

ベータ版を使っていただいていたのは、どのような企業様だったのでしょうか。

古谷 不動産会社、広告代理店、コインランドリーなど十数社のお客様です。使っていただく中で、不便だと感じることや追加してほしい機能などをヒアリングし、反映してはテストする、ということを繰り返してきました。

改善していったのは、具体的にはどのような機能や仕様なのでしょうか。

古谷 電話上のやり取りをすべてシステム上で完結でき、エリアの決定をお客様自身で判断できるところですね。

例えば10万部を1日で配ることは、部数が多すぎてできません。これまでは、お客様からそういった発注があった場合に、当社の担当者が「それはできないのですが、期間をのばしますか?部数を減らしますか?」といった交渉をメールや電話などで行ない再検討いただく必要がありました。

しかしDEECHでは、配布が不可能なスケジュールが入力された場合にはアラートが出るようになっており、発注までお客様側で完結できます。当社の担当者にとっても、DEECHを確認すれば一目瞭然になったわけですから、受注までのやり取りはかなりスムーズになり、工数も半減しました。

そうした改善を経て10月にリリースされたと思いますが、すでに使用しているお客様からの反応はいかがですか。

古谷 先日アンケートを取ったんですが、「操作が直感的で使いやすい」「マニュアル要らずで、パソコンが苦手な社員でも使える」という感想をいただきました。

デジタルに慣れている若い方には操作が簡単だと思うんですが、普段あまりパソコンを使わない方でもクリックしていけば発注できるような仕様にしているので、使いやすさを実感していただいているのかなと。

また、開発者として譲れなかったのは処理速度で、地図上でエリアを選択した時に、瞬時に見積もり金額が切り替わるようにしました。ストレスなくポスティング発注をしていただきたかったので、こうした設計も直感的な操作性につながっていると思います。

お客様のポスティング発注の時間削減は、どの程度解消されたのでしょうか?

古谷 リードタイムは、最短で数分になったと思います。

以前はご依頼いただいてからから実施内容が確定するまで4、5日かかるケースが散見されました。お客様から配布エリアの住所が記載されたエクセルファイルをいただき、当社の担当者が地図に落として可視化し、お客様に送って確認していただく、という工程がありました。

「思っていたのと違う」となると、どのエリアでの配布を広げるのかリクエストを受けたり、提案することもあります。また、弊社として配布できるエリアとできないエリアがあるので、「ここは難しい」といったやりとりを何度もしてやっと確定します。DEECHなら、配布できないエリアは選択できなくなっていますので、それだけでもリードタイムが数分になったと思います。

オンライン/オフラインのバランスが大切

お話いただいたポスティングにまつわる課題は、DEECHによって解消されるのでしょうか。

古谷  まだ改善の余地はあると思います。オフライン施策をデータとして残すということが大事なので、ポスティング以外の施策の情報を入力できる機能を追加したいですね。

例えば、地域誌や新聞折込みに予算●円をかけて、デジタルで▲円、などを入力し、ダッシュボード上で月ごとの販促費用と費用対効果がグラフで表示されるといった機能です。

これからどういった企業に活用して欲しいと思っていますか。

古谷 限られた商圏で集客をしている店舗のお客様には、全員に使って欲しいです。特に、店舗を多数展開していて、広範囲にマネジメントしなければいけない事業者さんですね。ポスティングを実施している企業さんを軸に、エリアマーケティングを含むトータルなご提案をしている広告代理店や印刷会社にも使いやすいツールです。

現状では、DEECHはポスティングに特化していますが、ゆくゆくはオフラインとオンラインの施策のバランスを意思決定ができるようなマーケティングツールにしていきたい。

オンライン施策とオフライン施策、どちらがいい悪いということではなく、各企業に合ったそれぞれの配分を見極めていく、事業やターゲットユーザーに合った予算配分をすることが大事です。DEECHは「ポスティング」を戦略として展開していく上で最適なツールですので、ぜひ活用していただきたいです。

 

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