「コロナ禍でも新規商談が途切れない営業手法」セミナーレポート

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2020年9月8日、不動産業界向けに「コロナ禍でも新規商談が途切れない営業手法」と題した、ウェビナーを開催いたしました。新規商談を創出し続けるノウハウについて、弊社の実例と、マーケティングオートメーションツールを開発するSATORIさんでの事例を紹介しました。ウェビナーの内容を一部抜粋してレポートします。

このコラムのさらに詳しい内容は
こちらの資料をダウンロード

【登壇者紹介】

第1部 コロナ禍でも新規商談が途切れない営業手法

アマネク コミュニケーションズ
執行役員 マーケティング戦略部 部長
佐藤正氏

リード獲得のための3つの取り組み

まずはこちらのグラフをご覧ください。

2020年1月以降、弊社のリード獲得件数です。コロナ禍にありながら、7月は過去最高の95件、8月は71件リードの獲得できました。

弊社が行っている施策は下記の3つに集約されます。
1.ウェブサイト内での情報発信
2.マーケティングオートメーションの活用
3.メールマーケティングの実施

それぞれについて、詳しくお話していきます。

1.ウェブサイト内での情報発信


弊社は月に2本から4本ほどマーケティングのコラムで情報発信をしております。内容はウェブ広告にまつわるものだったり、マーケティングに関わるものだったり、企業の販促の担当者の方やマーケッターの方、経営者の方をターゲットにしております。

現在はユーザーが購買行動に至るまでに、情報収集に多くの時間を割いています。下記はユーザー側が比較、検討する場合にサイト内でどのようなページを閲覧しているかのデータです。

これを見ると他社との差別化のポイントだったり、導入事例を見ていたり、価格のページを見ていたりということが分かります。業界が違ったり、to Bやto Cだったとしても大きく行動が変わるわけではないと思っておりますので、いかにウェブサイトでの情報開示というのが大切になっているかが分かります。

2.マーケティングオートメーションの活用


次にマーケティングオートメーションの活用とメールマーケティングの実施についてです。

例えば、ユーザーがGoogleでジオターゲティングと検索すると弊社のウェブサイトに入ってきます。この時点ではまだクッキーの情報だけで匿名顧客ですが、ユーザーが求めているであろう「お役立ち資料」を作成し、企業名や氏名、メールアドレスなどを入力いただいてダウンロードできるようにしています。ここで匿名顧客を実名化させています。

3.メールマーケティングの活用


これらの情報があることを知ってもらうには、「発信」しなければなりません。そこで活用しているのがメールマーケティングです。毎月6本~8本ほど、実名化した顧客、つまりメールアドレスを取得できた顧客に向けてメールで情報発信していますが、その際に、作成したダウンロード資料を紹介して、その後インサイドセールスがアプローチして、商談を設定する、という流れにしています。

この1~3を実施した結果、アクセス数がこの1年で以下のように伸びました。

コロナで緊急事態宣言中の4月、5月は大きく落ち込みましたが、この時期にコラムやダウンロード資料などのネタを仕込みました。それが奏功して6月以降、資料ダウンロード数も一気に伸びました。

MA導入による 架電営業の変化


ご紹介してきたリード獲得を実現できるようになったのは、インサイドセールスを機能させるためにマーケティングオートメーションを導入したことによる仕組みづくりが挙げられます。弊社は今年で17年目ですが、ほんの数年前までは架電営業がほとんどでした。

旧来の方法は、架電するための顧客のアタックリストを作ります。これはウェブサイトや住宅情報系の冊子、展示会の出展を調べてリスト化していきます。そのリストに対して架電しますが、商談につながるのは1/100本くらい。能力の高い営業であれば、売上も上がり、案件も多く、継続的に受注していきますが、年次が浅い社員やノウハウがなく研修が必要な営業だと、できるようになるまで時間がかかります。これは勝手に埋まるものでもなく、知識もクロージング力も、差がどんどん開いていってしまいます。結局、個々人の能力による属人化が浸透してしまいました。創業からしばらくはこのやり方で売上が伸びてきたのですが、企業の成長を考えた場合、【営業の採用=売上】という考え方ではスケールするはずもなく、どこかの時点で営業改革に踏み込む必要が生じていました。

そこで、まずはマーケティングチームを立ち上げ、マーケティングオートメーションを導入し、インサイドセールスチームにつなげる体制を構築しました。
実際の業務フローは、マーケティングチームがコンテンツを作って情報発信をしたり、メルマガを発行してリードを集める役割を担います。

実名化した顧客や、ホットリードに対しては、インサイドセールスがアプローチする流れです。従来の、何の接点もないところからテレアポするよりも、実感としては5倍、10倍の商談につながっています。

自社に興味を持つユーザーを獲得できるようになったのは、「ニーズに合った情報発信と知ってもらう仕組み」を構築できたからだと考えています。マーケティングチームがユーザーは今どんな情報を必要としているのかに注力していますので、よりニーズに合わせた情報発信ができるようになり、そこからリードを効率的に集められるようになりました。

それと、さきほど触れた営業の組織改革が功を奏しています。正直、これには3年程度掛かっている印象で、現在も継続中です。極端に言ってしまうと、1人のスーパー営業を育てるよりも、平均値の営業マンをたくさん育てることで会社、組織、売上が安定します。特に一人の営業だけに依存するような売上は良くないと思っています。マーケティングチームとインサイドセールス(営業)とに分業することで、営業がクロージング業務に特化できるようにしたいと思っています。結果、業務の効率化にもつながっていると思います

この仕組みの導入事例は、ウェビナー資料に掲載しています。ぜひダウンロードしてご覧ください。

第2部【不動産業界ならではの課題を解決】顧客獲得・来場率アップ・商談化施策を実現するマーケティングオートメーションツールとは

SATORI
マーケティング営業部 パートナーグループ長
石坂拓也氏

1.データでひも解く営業現場の変化

新型コロナが拡大して以来急激に浮き彫りになったこと、それは「対面セールスの限界」です。実はコロナよりずっと前から変化が起きていましたが、一気に人々の認識が変わりました。

対面セールスとは、文字の通り営業マンとお客様が実際に対面をしてセールスをするというやり方です。実際に商談の席もそうですし、to Cの領域であれば家電量販店にお客様がいらっしゃって接客をするだとか、不動産業界の皆様であれば来店されて接客する、見学会に来ていただいて接客することも全部対面セールスの中に含まれます。

こちらのデータの一番左のグラフをご覧ください。

これはお客様が購買行動をする際の「非対面」コミュニケーションの割合を表しています。非対面は、例えばウェブサイトを介してお客様が売り手側のサービスを知ったり、あるいはオンラインセミナー、またはメールといったものが含まれます。実は、この非対面の割合が「セールスプロセスの8割以上を占めている」というデータです。

続いて、中央のグラフをご覧ください。一般的に「見込み顧客」とは、個人情報である電話番号やメールアドレスが分かっている方のことを指すと思います。ただ、実はウェブサイトを訪問しているけれど、どこの誰だか分からないというお客様、つまり「匿名顧客」がいらっしゃいます。
この匿名顧客は、実は見込み顧客の中でも割合が非常に大きく、全体の97%が実は匿名顧客とも言われています。匿名顧客の数が把握できていなかったり、アプローチができていないことで集客効率を損ねていたり、機会損失になっているのです。

一番右のグラフは、新規案件だけではなくて、商談後に長期検討に入ったり一旦失注になった顧客に、その後フォローを行わないと競合に奪われる割合を表しています。これがなんと約8割。佐藤様からもお話がありましたが、売上が増えるほど1人の営業マンが対応しなければならない案件がどんどん積み上がっていくので、どこかのタイミングでお客様のフォローが疎かになってしまう。ただ、そうすると8割は競合に奪われてしまいます。

次のスライドをご覧ください。まずは一番左のグラフです。

比較検討する会社を非対面の時点で決定している場合が、なんと6割。半数以上です。「会えば口説けるので会える数を増やしたい」という、対面だからこその自信をお持ちの営業マンもいらっしゃると思いますが、ユーザーは対面するときには既にウェブサイトやメールを介して10社の中から3社に絞っています。そもそもこの3社に残れなかった場合は、成約にすごく自信があったとしても、それを発揮する機会すら持てないというわけです。

続いて中央のグラフ。初期検討時に営業と関わることを嫌がる方の割合は、6割を超えています。まずはフラットな目線で客観的に情報を並べて比較検討してから、自分がより興味を持つ商品についてより詳しく営業マンから聞いてみたいと思っていらっしゃる方が意外に多いようです。
また、お客様が情報収集をする最初のアクションは「検索」が9割です。いきなり会社に電話をかけて「詳しく知りたいから教えて欲しい」というコミュニケーションの取り方は現在は減っています。まずは来店して話を聞く、という方も減っているのかもしれません。

では、こうした状況に対して、どのような営業をしていけばいいのか。「購買プロセス」の4つの段階をベースにお話していきましょう。

お客様が、「マンションを購入したい」「今の家が手狭になってきたので住み替えたい」と思ったとき、まずは検索します。その時はまだ、ユーザーは御社名や物件名をご存知ない段階ですので、例えば「神奈川県 戸建て」といたキーワードで調べるでしょう。

こうして調べていく過程で初めて、御社のウェブサイトに来ていただけることになります。ウェブサイトの情報だけですと限りがあったりしますので、資料のダウンロードとかセミナーを申し込むことでプラスアルファの情報を獲得できるようにしている企業様が多いです。どこかのタイミングで資料請求をしていただくことで、匿名顧客が実名化します。

ウェブサイトの情報、そして資料の情報を見た上でどんどん疑問が溜まっていきますから、実際に営業にぶつけるような深い情報が欲しくなる。そこで「こういった情報もご提供できます」と連絡し、少し背中を押して差し上げれば、商談につながるというわけです。

ここで注目していただきたいのは、「非対面コミュニケーションの範囲がどこまでなのか」です。本格的に購入検討する直前までは非対面で成立します。つまり、会わずして成約につなげることが非常に重要になっているということです。

では、どうやって非対面で成約につなげられるのか、そこになぜマーケティングオートメーションが必要なのかをお話していきます。

2.非対面セールス活動を行うMAとは

非対面コミュニケーションは、どの企業様もやっていく必要がありますが、ノウハウがなかったり、時間が割けなかったり色々なご事情があると思います。でも、ノウハウも時間も、実はそれほど必要ありません。そこの部分はマーケティングオートメーションが代わりにやってくれるからです。実際に、マーケティングオートメーションの市場規模は右肩上がりで、コロナになってからは一層、商談、受注も増加しています。

マーケティングオートメーションの本質は、「購入意識を育てて見込み顧客に育成していく」ということです。メールが打てたり、お客様の購買意欲をスコアリングして、確度が高い顧客を明らかにすることもできます。つまり、これまでベテランの営業マンにしか分からなかった感覚的なものも、新入社員でも仕組みとして武器にできるというわけです。

対面・非対面を問わず、お客様と、いつどこでどのような接点があったのかを把握しておくことが非常に重要です。それも、顧客管理の一環としてマーケティングオートメーションで実現できます。管理だけではなく、メールやウェブ接客など、お客様とのコミュニケーションを取れる。その上で、アプローチするのに望ましい確度になったタイミングで、営業マンにアラートを飛ばすこともできます。「確度の高いお客様が現れましたよ!」「メール送らないでいいんですか?」といった通知を自動的に出すのです。顧客管理プラス顧客コミュニケーションがセットになったツールがマーケティングオートメーションだと思っていただければと思います。

顧客情報は、マーケティング、非対面セールスをする上ですごく重要なデータです。オンライン上でどのような動きをしたのか、どのようなページを閲覧しているのかが、この顧客情報ページに自動的に記録され、閲覧できるようになっています。

皆様のウェブサイトに訪れた匿名状態のお客様が所属している企業の一覧を表示することもできます。企業毎にアクセスが何件あったかとか、アクセスの人数が何人だったのか、最終アクセスが何時何分何秒なのかまでも知ることができます。企業IPに紐付く匿名顧客、実名客など誰がいるのかも分かります。競合が閲覧しているかどうかも手に取るように分かるわけです。

3.活用事例

最後に、弊社のお客様が課題をどのように解決したか、事例をご紹介します。まずは茨城県にある工務店、ミライエ株式会社様です。

「SATORI」を使っていただいて顧客獲得数が15倍になったとご報告いただいています。これは当社の事例の中でもかなり大きな成果を上げていただいた事例です。同社の課題は、営業担当が3人で、お客様のフォローを強化していくためにも部分的に自動化したいということでした。

平屋の案件に特化した企業様で、ビジネスの性質上、長きにわたってお客様をフォローする必要がある。例えば、現在2階建ての住居にお住まいの方が平屋に住み替えるとなったら、本当に平屋で良いのかどうか、じっくり吟味されます。長い期間かけてご検討いただくものなので、商談をした次の日にメールを送ることはもちろんですが、3ヶ月後、半年後というように、ある程度長い期間を設けて次のアクションする必要がある。どうしても人力で管理するには限界があるんですね。また、やみくもなテレアポ体制も効率化したいということでした。

施策としては、まずは先ほどご紹介したプッシュ通知。休眠顧客をプッシュ通知で呼び戻す。自社のウェブサイトの事例が増えたりしていたので、かつてのウェブサイトとは違った情報発信をご覧になることでまた興味が再燃するのではないかという狙いがありました。
2つ目はお客様のフェーズ管理です。まずは「見学会来訪」を目標とされていたので、見学会の申し込みページを閲覧したかどうか、久々にウェブサイトを訪問してくださった方、送ったメールを開封してくれたか、など、複数の中間目標を設定。どの中間目標まで到達したのかでお客様のフェーズ分類をして、フェーズに合わせてメールの出し分けをしました。効果測定の部分も含めて自動化できます。

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