withコロナ期の集客vol.1 集客アップ・売上アップの近道はウェブ解析にあり

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withコロナ時代の集客について、「集客」に関わる業界企業はどう考えているかを問うシリーズ企画。vol.1は、ウェブ活用が無視できない状況が一層強まる今、業種を問わず集客・売上アップに貢献できる最も身近な方法の一つであるウェブでの集客施策改善について。ウェブ解析士マスターの資格を持つ3人の方に聞きました。

【ウェブ解析士協会プロフィール】

ウェブ解析士協会 ウェブマーケティングの知識・スキルを習得する基盤となる「ウェブ解析」について、体系的に学べる「ウェブ解析士」の資格試験を運営。ウェブ解析を学ぶ環境やスキルの評価基準を設け、必要な能力や知識を身に着けられる。

【お話をうかがった方】

ウェブ解析士マスター
Banso
久保田 善博さん

ウェブ解析士マスター
山口誠治さん

ウェブ解析士マスター
情報価値研究所
江尻 俊章さん

ウェブ解析士のニーズの変化

――「ウェブ解析士」は、累計で38,000人の方が受講した資格とうかがっています。企業のウェブ解析士のニーズはどのように変化しているか、受講者数の推移などから見えてくるものはありますか。

久保田さん ウェブ解析士には、初級・上級・マスターと3段階ありますが、現在の会員数はすべて合わせて1万人ほど。年間約2,500人ほどの方に受講いただいています。

毎年、年度初めの4月が年間でも最も受講者数が多くなるのですが、今年もそれは同様でした。新型コロナが拡大し始めた2020年の3月、4月頃は、受講者数は前年比では減少したものの、5月、6月は持ち直してきました。

江尻さん スキルアップのために勉強はしたいけれど、業務に追われてなかなか時間を取れなかった方や、キャリアプランを再考し、資格を取得したい、という方のニーズも感じています。ウェブ解析士の講座はオンラインで受講できますので、通勤時間などが削減され、自宅で過ごす時間が増えた方に取ってはインプットする時間が増えたので、集中して勉強できる時間に充てた方もいらっしゃったようです。

山口さん 個人のスキルアップとして受講する方ももちろんですが、従来のオフラインでの営業をオンラインに完全に切り替えた企業の方からの受講も増加しています。在宅ワークになって、オンラインで仕事をせざるを得なくなった方たちが、「ウェブの知識を体系的に身に着けられる資格」ということで、ウェブ解析士を取得しようとされていることが背景にあるようです。

受講者の業態や業種の傾向

――法人での受講の場合、特にどのような業種の方からのお申込みが多いなど、傾向はあるのでしょうか。

山口さん 店舗を構えている企業が、小規模事業者向けの持続化補助金を活用して受講されるケースはこの時期ならではだと思います。
在宅ワークに切り替えて企業の中には、新入社員に仕事を与えようにもOJTの研修すらできない状況で、空白の時間を作らないために、研修の一環としてウェブ解析士の講座を受講いただく、という企業様もいらっしゃいました。

――受講とは別に、企業向けの個別相談会を開催されていると思いますが、どのような内容がありますか。


久保田さん 「非対面ビジネスにシフトしたいが、どうしたらいいか」「自社サイトの集客、ECサイトの戦略を見直したい」というご相談が多いです。小規模持続化補助金など補助金を活用した事業プランの作り方をご案内したりしています。飲食店やパーソナルトレーニングジム、画廊を運営している企業様などからお問い合わせをいただいています。

コロナ禍で企業が生き延びていくには、デジタルマーケティングへのシフトは避けて通れないという強い危機感をお持ちの方が多いです。コロナ前の価値観を一度リセットし、目標設定の仕方から事業プランの組み方まで考え直さなければならない状況に直面しているといえるでしょう。

――その上で、「ウェブ解析」という知識やスキルは、どのように生かせるのでしょうか。まずはGoogle Analytics(以下、GA)などの分析ツールを活用して、自社の立ち位置などを確認するところから始めるイメージがありますが。


山口さん 確かに、GAなどを使って、自社サイトのアクセス数を確認したりすることも重要です。しかし、ウェブ解析士の資格を取得することで、ご相談を寄せていただいた企業様のパートナーとして、ビジネスを継続する上で何が課題なのか、それをどのように解決していったらいいのか、総合的にサポートすることができます。 ウェブ解析は、 数字を見ることだけを意味するものではない、と私たちは考えています。

例えば、ウェブサイトを開設してはいるものの「果たしてこのままでいいのだろうか」と判断できない場合、GAで定量的なデータをもとに改善につなげられます。しかし、集客のためのタッチポイントはウェブに限ったことではないと思います。ポスティングしているチラシに記載した電話番号からの問い合わせであったり、イベント出展時に獲得したリードなど、オフラインでも複数あるはずです。ウェブ解析の知識を持っていると、ウェブ上やオンラインでの施策のみならず、従来やってきたオフラインでの施策についてもマーケティングの視点を持つことができます。特に、ウェブ解析士マスターまで取得すると、「事業コンサルティング」に近い知識やスキルが身に着くと認識しています。

江尻さん ウェブのデザインができる、ウェブ広告の運用ができる、など個別のスキルを持っている方たちが、さらに集客や販促面で「成果につなげるためのノウハウ」を持つことが求められる時代になってきています。ウェブ解析士の講座では、そうした視点ももつことができると思います。

特に、この資格を運営している背景には、中小企業、特に地方の企業を元気にしたいという思いがあります。法人の講座申し込みはこれまで、都心部にある大手の広告代理店などが圧倒的に多く、地方の中小企業にとっては、こうしたデジタルでの施策は、どこか遠い存在というか、必要性を感じていないところが少なくなかったようです。
しかし、近年は地方で講座を開催すると、一定数の企業が参加するようになってきている。徐々にですが、地方の企業も必要性を感じる企業が出てきていると思います。山口さんも、先日沖縄県でグーグルマイビジネスに関するセミナーを開催されていましたね。

山口さん はい。県内の複数の企業様が参加していただきました。ご相談も受けましたが、こうしたデジタルへの取り組みの必要性を感じていることが伝わってきました。こちらも事業のお悩みの相談を受けながら、最適な情報を提供していきたいと感じています。

久保田さん ご相談いただく企業様の中には「LINEってやらなきゃいけないの?」「Facebookって、どうやってやったらいいの?」といった、施策から入ってしまいがちな方が少なくありません。しかし、そもそも何のためにLINEやFacebookをやるのかが明確ではなく、競合企業がやっているからやらなきゃ、という気持ちに駆られている場合がほとんどです。ウェブ解析士の勉強をすると、まず達成すべき目標は何なのか、目標値に設定すべき数値が何なのかが明確になり、実行すべき施策の優先順位をつけられるようになります。

不動産業界での集客改善事例

――「ウェブマーケティング」を体系的に学ぶことは、オフラインの施策での視点でも役立てることができる、ということですね。当社の顧客には不動産業界が多いのですが、オフラインでの施策の比重が大きい業界です。不動産業界での事例はありますか。


山口さん 不動産業界の場合、最終的なゴールは「物件の成約」になると思いますが、そこに至るまではまずチラシやウェブで資料請求の導線を作って、内覧してもらって、何度か商談を重ねるといったプロセスがありますよね。

それぞれのプロセスで見込み顧客が次のステップに進む割合を出してみると、商談後の成約率が芳しくないことがありました。理由を探るべく商談時に使用した資料を見せてもらうと、非常に分かりづらかった。そこで、ウェブサイトや販促物などの改善より前に、まずはこの営業用資料から改善することから取り掛かりました。
実は、このようにオフライン施策の改善から着手することは非常に多いです。クライアントから「成約率アップのためにウェブサイトを改善したい」という相談をいただいた場合に、成約までの各ステップでの成果を数値化しなければ、単にウェブサイトのデザインや導線を変えたりするだけで終わっていたでしょう。その施策がいいのか改善すべきなのかは、デジタルで数値化することで初めて見えてきます。根本的な「成果を出すための改善」には、表面的な課題ではなく、どこにボトルネックがあるのかを見極める必要がある。そのためには成果を数値で計測する必要があるのです。

――集客力アップや売上アップの面で、ウェブ解析が実際にどのように役に立つのか、具体例があれば教えていただきたいです。


山口さん ウェブ解析の知識を得たら、従来のマーケティングが改善しないことはありえないと思っています。
まず、PDCAをきちんと回せるようになりますし、企業の中で「売上を上げるためにはどうすればいいか」というKPIの設定が明確に立てられるようになります。そして、デジタルに置き換えるということは、成果が数字で可視化されるということ。実施した施策の何がよくて何がよくなかったのかを計測できるため、改善すべきことが明確になるというわけです。販促費などのコスト削減にもつながるケースがあります。

例えば、こんなことがありました。ある企業から集客力アップを図りたいと相談をいただいたのですが、課題を見極めるために、配布しているというチラシを見せてもらいました。チラシには、ウェブサイトに飛ぶQRコードが記載されており、そのすぐ横に、QRコードと同じリンクのURLも記載されていました。
QRコードがあるのに、わざわざ手打ちでURLを入力する人はいません。そう考えると、URLの記載に割いている紙面のスペースは、別のことに使った方がいいですよね。QRコードを大きく記載して、リンクへの導線を強化する、といった改善方法も考えられると思います。

また、パソコンとスマートフォンでは操作性が異なります。それぞれのデバイスで最適な表示方法、例えば、選択式のボタンを用意するのであれば、パソコン版はプルダウン、スマートフォン版はラジオボタンでそれぞれ表示する方が操作しやすい。こうしたUI/UXに関わる視点もウェブ解析の学習を通じて得られます。

――講座は、皆さんのような自身もビジネスをやりながら講師を務めていらっしゃる方ばかりだとうかがっています。


山口さん 現役でバリバリ仕事をしているメンバー達が、講師を務めています。実務を分かっているからこそ、そして今を肌で感じ取っているからこそ、説明に納得感も出ると思いますし、気付きにもつながっていると感じています。傾向値などもリアルタイムの実感を込めてお伝えできますし。

安価なツールや若手の発信力を活用

――身近な他の企業が、課題に対してどのように取り組んでいるのかは、多くの企業に取って興味があると思うのですが、そうした横のつながりができる支援はありますか。


久保田さん セミナーやイベントなど、交流できるコミュニティもあるので、悩みを気軽に共有できる仲間が見つかります。支部でのイベントも開催しているので、地域ならではの課題を共有する動きもあるようです。資格を持っていなくても参加できるものもありますので、こうしたサポートもぜひ活用してほしいです。

――最後に、企業に発信したいことはありますか。


江尻さん デジタルでの施策には、安価で、特別なスキルがなくても簡単にできるツールが豊富です。一昔前までは、ウェブの世界はコーディングなどの専門的な技術を持っていたり、イラストレーターなどを使いこなせるような、ごく限られた人達だけのものでしたが、誰もが手軽にできるツールが本当に増えてきています。

それを知っているだけでも、コストを圧倒的にさげることができますよね。例えば、新商品のランディングページ1枚作るにも、外注すると50万円ほどかかることはざらにあるでしょう。しかし、CMSなどのツールを使えば10万円以下で作ることもできるようになった。
このように、自分で手軽にできるツールがそろってきているわけですから、まずは自分でできる範囲を広げてみる、ということが以前ほど難しくはなくなっていることを知っていただきたいです。自分でやってみて、分からないところは専門家に聞いてみる方が圧倒的に効率的ですし、費用も有効に使えるはずです。

また、「デジタルのことは分からないから」という理由で、若い社員にデジタル施策を完全に任せてしまっている企業も見受けられます。若い方はデジタルへの心理的なハードルが低いので、こうしたやり方は理にかなっているともいえるでしょう。しかし、社歴が浅いと、会社の強みをまだしっかりと理解できていなかったり、決定権がないがために、いい施策が思いついても宙に浮いたままになりがち。実行に移せるのはベテラン社員のみなさんです。
若い社員とベテラン社員さんがタッグを組んで進めるのが、近道だと思います。

山口さん 若い方たちは情報の発信力という観点でも、けた違いの力を発揮します。そうした彼らの強みを、ビジネスで上手く活用していけるといいですね。

――ありがとうございました。

【ウェブ解析士協会 Webサイト成果診断会を開催します】

ウェブ解析士協会では、下記の日程でWebサイト成果診断会を開催します。ウェブ解析士マスターが、御社のサイトの集客力などの課題や改善点についてコンサルティングするイベントです。詳しくは、下記からご確認ください。

【9/22(火)】19~21時 詳細を見る(終了しました)

【10/27(火)】19~21時 詳細を見る (終了しました)

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