エリアマーケティングツール6選 簡単操作・5万円以下で使えるツールを紹介
特定のエリアでのマーケティングを実施する際に有用なエリアマーケティングツールを、無料・有料含め6つご紹介します。料金の目安や分析の精度、特徴などを一覧にした比較表も掲載しています。利用するツールの比較検討の参考にしてください。
目次
エリアマーケティングツールとは
エリアマーケティングツールとは、エリア(地域)におけるマーケティング(販売戦略)を行うためのツール(道具)を意味します。具体的には、GIS(地理情報システム)を使って商圏など特定の地域を分析し、その結果に基づいて販売戦略を練るための商圏分析ツールです。
エリアマーケティングツールの多くは、国勢調査などの国が実施しているデータに基づいて作成されており、無料で提供されているものも多数あります。また、1拠点ごとに有料で提供しているツールもあります。
今回は、無料のツールも含め、5万円以下で実施できるエリアマーケティングツールをについて、それぞれの特徴やご紹介いたします。
エリアマーケティングツール比較6選
エリアマーケティングツールの中でも、5万円以下で利用できる下記の6つのツールについて、特徴やデータの精度の度合い、料金の目安などを紹介します。
・【無料】e-Stat(イースタット)/総務省
・【無料】jSTAT MAP(ジェースタット マップ)/総務省
・【無料】RESAS(リーサス)/内閣府・経済産業省
・【無料】ロケスマ(ロケスマ)/デジタルアドバンテージ
・【有料】DEECH(ディーチ)/DEECH
・【有料】Market Analyzer(マーケットアナライザー)/技研商事インターナショナル
エリアマーケティングツール6選 比較表
この記事でご紹介するエリアマーケティングツール6つを、一覧表とレーダーチャートでまとめました。
比較検討する際の参考にしてください。
Market Analyzer(マーケットアナライザー)/技研商事インターナショナル
1拠点5万円から実施できる商圏分析ツールです。国勢調査の基本的な分析のほか、検索キーワードとの掛け合わせデータなども提供できます。
料金 | 1拠点5万円~ |
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初期費用 | なし |
データ提供までの日数 | 3営業日~ |
分析メニュー | ・商圏レポート基本パッケージ:約10ページに渡り、商圏分析のレポートを作成します。 ・商圏比較:2つ以上の対象拠点における特性比較レポートを作成します。 ・居住地推定分析:位置情報データを用いて推定居住地の分析を行います。 ・個別分析:お客様がお持ちのデータを用いて、業種や目的ごとに分析を行う、完全カスタマイズのメニューです。 |
基本パッケージは、商圏とその居住者について、万遍なくデータを取得することが可能です。
精度の高いデータの作成が可能なため、緻密な分析結果が得られます。
Market Analyzerのサンプルレポートはこちら
DEECH(ディーチ)/DEECH
月額2万円から利用できる、簡易的なエリア分析ができるツールです。マニュアルを読まずに誰でも使えるほど簡単な操作性が特徴で、画面上でそのままポスティングの発注も可能。月額3万円のプランなら、商圏分析機能と反響分析機能の両方を利用できます。
DEECHについて詳しくはこちら
料金 | 3万円/月 |
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初期費用 | 5万円 |
分析できるデータ | ―商圏分析機能:男性・女性人口、持家・借家、推計世帯年収別の世帯数が多いエリアを12色で可視化。 販促エリアの優先順位付けを同時に実現します。 ―反響分析機能:御社の顧客の住所データをExcelにまとめてアップロードすると、Google Map上に自動でマッピングされます。 過去の配布エリアや、その時に配ったチラシ画像も登録すれば、過去の施策がうまくいったのか否かを地図上で俯瞰できます。 |
ポスティング発注業務を格段に効率化できるツール。ブラウザ上で商圏分析しながらエリア選定し、そのままワンクリックで発注できます。毎月のようにポスティングを発注する企業様には特におすすめです。
ロケスマ/デジタルアドバンテージ
ロケスマは飲食店や小売店、公共施設、観光スポット、EV充電スタンド、災害時避難場所まで、店舗の立地データを手軽に表示できる無料のアプリケーション。5306 チェーン、856,966 店舗(2021年2月時点)が反映されており、随時更新されているので情報の鮮度も高いです。iPhone/Androidでも利用可能です。
料金 | 無料 |
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分析できるデータ | 現在地周辺のコンビニやコインパーキング、カフェ、銀行ATM、日帰り温泉、ドラッグストア、オンライン診療マップ、先月新規オープンしたフード店舗などを検索することができます。 |
ブラウザで表示できるWeb版のほか、スマートフォンではインストールすることで誰でも利用できます。常にチェーン店のホームページを巡回しているため、情報の鮮度も高いです。
弊社のエリアマーケティングツールDEECHでも、ロケスマの機能を一部取り入れ、自店の周辺に競合企業がどこにどれだけ存在するかを一目で見ることができます。詳しくはこちらをご覧ください。
参照 ロケスマ https://www.locationsmart.org/
e-Stat(イースタット)/総務省
e-Statは、総務省統計局が提供している、日本の統計が閲覧できる政府統計ポータルサイトです。
料金 | 無料。アカウント無しでも制限付きで利用可能。 |
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主な分析データ | 国土、気象、人口、世帯、労働、賃金などさまざま分野のデータをグラフや地図などで抽出できる。景気ウォッチャー調査、農業経営統計調査、住民基本台帳人口移動報告、人口推計、国民経済計算など。 |
国勢調査データを無料で閲覧できるだけでなく、統計データなども提供しています。分野が広範囲にわたるため、必要なデータが明確になっている場合には有益なツールといえそうです。
jSTAT MAP(ジェイスタット マップ)/総務省
jSTAT MAPは、前述のe-Statの機能の一部であり、地図上に統計データをグラフ化するなど、地図情報と連動させた「地図で見る統計」です。国勢調査、経済センサス、人口動態統計など、国の統計データをベースとしており、年齢別人口を掛け合わせたデータを可視化したり、特定の拠点から半径内の世帯数を表示できます。
料金 | 無料 |
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主な分析データ | 計調査を界面グラフ表示する、東京都の15歳未満総数と75歳以上総数をクロス集計、東京都または神奈川県で人口総数が25万人以上の市区町村を抽出、認証保育所を中心とした周辺半径300m内の世帯総数を面積按分集計して表示する、地図上で指定した地点の周辺エリアのExcelレポートを出力する、などが上げられます。 |
抽出するデータを自分で選択していかなければならないため、必要なデータが明確になっている場合は有効です。一方で、どのようなデータが必要なのか分からない場合は、指定したエリアの分析データ一式を提供してくれる有料ツールを利用する方が手っ取り早いでしょう。
アカウントを発行し、ログインして使うと、
・取り込んだデータの保存
・ジオコーディング、リッチレポートの利用 が可能です。
参照 https://www.e-stat.go.jp/help/view-on/map/about_gis
RESAS(リーサス)/内閣府・経済産業省
地域経済分析システムRESAS(リーサス)は、地域経済に関するさまざまなビッグデータ(産業の強み、人の流れ、人口動態など)を地図やグラフで分かりやすく見える化できるツールです。地域の細かなデータというよりも、市区町村単位での全体像を把握するのに便利なツールと言えそうです。抽出したデータをクリック一つでグラフ化&ダウンロードできます。
料金 | 無料 |
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分析できるデータ | 外国人観光客の周遊状況分析、宿泊業活性化のための現状分析、現在と将来の人口構成の分析、複数の観光スポットの流動人口を比較、支援する産業の特定、地場企業に着目した産業構造分析、稼ぐ農業の推進に向けた分析、農業と観光産業の連携に関連する分析などです。 |
jSTAT Mapなどに比べ操作は分かりやすいですが、国、都道府県、市町村単位で区分けされているため、特定の地域のデータを取得するにはやや不向きとなっています。
参照 https://resas.go.jp/#/13/13101
エリアマーケティングツール まとめ
エリアマーケティングの戦略を練る上で、エリアマーケティングツールの活用は不可欠です。無料のツールは、基本的には自分でデータを取得するために操作する必要があるので、取得すべきデータが明確になっていない場合は、操作の手間などを考えると、操作性が簡単なツールや基本的なデータが一括で取得できる有料の物を利用するのも一つの手段でしょう。比較、検討してエリアマーケティングに役立てましょう。