ポスティングのエリア選定8つのコツ 費用対効果が高まる必須ポイントを解説
ポスティングのエリア選定を戦略的に行うことは、反響率に直結します。具体的には、商圏内の居住者の特性や世帯数などを鑑みてエリア選定を行うことが近道となります。このコラムでは、ポスティングの効果を高めるエリア選定のコツと、費用対効果を高める必須ポイントを解説します。無駄を省き費用対効果を高めるためのポイントだけでなく、実施後も、ポスティング配布時のエリア選定精度をさらに高めていくためのノウハウであるPDCAサイクルの回し方をお伝えします。
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目次
ポスティングのエリア選定 なぜ重要?
ポスティングで「効果が出ない」「反応率が悪い」のは、そもそも商圏が明確になっていないことが原因かもしれません。「店舗から半径500mの範囲内」と円で選択してポスティングして終わり、でも反響が出るかもしれませんが、反響が出る可能性の高いエリアに予算を書けるほうが効率的ですよね。このように、エリア選定は、自店の商圏と密接に関わっています。商圏の中でも特に潜在顧客が多く住んでいるエリアを、具体的なイメージをもって選定することで反響率が高まります。
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効果を高めるポスティングのエリア選定 8つのコツ
続いて、ポスティングの効果をより高めるポイントをご紹介します。なお、「効果を高める」とは、弊社では以下のように考えています。
- お問い合わせやお申込みなどの反響率がアップする
- 費用対効果がアップする
それでは、これらにつなげるためのエリア選定に必須のポイントを8つ解説していきます。
①チラシのターゲット属性を明らかにする
チラシを届けたいターゲットの属性をポスティング先として分類する上で、主な項目は下記です。
- 年齢層
- 世帯年収
- 持ち家か借家か
例えば、ターゲット層が20~60代と幅広い月会費5,000万円未満と比較的安価なのスポーツジムのチラシの場合、年齢や世帯年収などで特に絞り込む必要はないと考えられます。一方で、月会費1万円以上の高級路線のパーソナルトレーニングジムの場合、エリアに万遍なく配布するよりも、世帯年収が比較的高いエリアに集中投下する方が費用対効果を高められる可能性が高いと言えるでしょう。
作成したチラシが、「年齢層」、「世帯年収」、家族構成の目安ともなる「持ち家なのか借家なのか」においてどのような属性向けなのかをまずは明確にしましょう。
②徒歩・自転車・車・電車で何分圏内かを把握する
店舗を中心とした半径でエリアを決めることのデメリットとして、「地理的観点から来店の低い可能性の高いエリアも含んでしまう」ということです。例えば、幹線道路や線路、河川といった商圏バリアです。直線距離としては商圏内でも、横断歩道や踏切、橋が近くにないために来店の妨げとなり、実はそもそも商圏外だった、という可能性があります。
この「各交通手段で何分圏内か」という指標が、来店の可能性を測る一つの物差しになります。徒歩、自転車、車、電車それぞれのどの交通手段の利用者が多いのか、そしてその手段で何分圏内のユーザーを見込んでいるのか、を念頭に置きましょう。
③競合について把握する
商圏を同じくする競合店舗の存在を無視することはできません。例えば、A店の商業人口が5万人だとして、5万人が常にA店を利用するわけではなく、1km離れた競合B店を利用することもあるでしょう。B店の吸引人口が2万人とすると、A店の実際の商業人口は、5万人よりも少なくなることが想定されます。
ただ、競合店舗の周辺エリアにポスティングしても反響が見込めないと決めるのは早計かもしれません。サービスがほぼ同一であれば反響を見込むのは難しいと思いますが、圧倒的な差別化ポイントや形態の異なるサービスであれば、競合エリアからも集客できる可能性は大いにありうるでしょう。
例えば、小学生向けの学習塾の場合、英会話に主眼を置いているところとプログラミングの学習塾とでは提供しているサービスが異なります。一口に同じ業種の競合と言っても、自社のターゲットが大いにいる可能性も高いため、競合のエリアを把握すると同時に、競合にはない自社の付加価値を把握してポスティング用のチラシに反映することも重要です。
④配布方法を決める
ポスティングの配布方法には、
- 集合:マンションやアパートなどの集合住宅にのみ配布
- 戸建て:戸建て住宅にのみ配布
- 軒並み:集合・戸建て問わず配布
があります。
例えば、不動産会社が分譲マンションや戸建て物件の告知をする場合は、集合住宅の居住者がメインのターゲットになるため、「集合」で配布すると反響が出やすいでしょう。
ただ、初めてポスティングする場合は、まずは軒並みで実施し、反響に戸建てや集合の別で傾向があれば、どちらかに寄せていく方法を取るのが一般的です。
⑤予算を決める
ポスティングは、配布エリアや配布する枚数によって予算が異なります。
例えば、住宅の密度の面でいえば、大型マンションが軒を連ねるようなエリアと戸建て住宅が点在しているエリアとでは、前者の方が、配布員が効率よくポスティングできるため、単価が比較的安くなり、コストを抑えやすいです。ただ、そこにターゲットが居住していなければ意味がありません。①~③で定めたエリアにどれだけの費用で配布できるのかと自社の予算をすり合わせる必要があります。
⑥顧客データを活用する
配布をし終わった後に絶対に欠かせないのが、どのエリアから反響があったのかをデータで残しておくことです。
顧客の購入履歴や住所などは、御社独自の貴重なデータです。潜在エリアの発掘や、反響が見込めないエリアを浮き彫りにすることにもつながり、次回のポスティングのエリア選定を改善、配布枚数の見直しするための最大のヒントにもなります。
下記はエリアマーケティングツールを使って、地図上に反響データをプロットした様子です。プロットが集中しているエリア(反響のあった)はどこなのか、あるいは配布したにもかかわらず、全く反響が出ていないエリアはどこなのかを俯瞰して見ることができます。
このように、反響データはPDCAサイクル※を回す上で不可欠です。エクセルシートなどに残して管理するのもいいですが、おすすめはエリアマーケティングツールの活用です。顧客データをデジタルのマップに取り込んで俯瞰して見られるエリアマーケティングツールはこちらで紹介しています。
※PDCAサイクル…Plan:計画、Do:実行、Check:評価、Action:改善を繰り返し行うことで、ビジネスを継続的に改善していくこと。
⑦エリア特性を理解する
エリア特性を理解するには、ポスティングを検討しているエリアについてヒアリングすることが有効です。まずは各市町村のHPに最新の「世帯数」「人口」が掲載されているため参考にしてみてください。そして、エリア特性を把握した上で、商品やサービスに合わせて対象エリアを決めていくことがおすすめです。
どのような方が多く住んでいるのか等、インターネットで検索するだけでもたくさんの情報が溢れています。「①チラシのターゲット属性を明らかにする」で明確になった特定のエリア内に住むターゲットの興味と合致するエリアを選定することが重要です。
⑧配布期間やタイミングを決める
いつポスティングを実施するのか、配布にかかる時間も含めて検討するようにしましょう。
セールなど期限があるものの場合はそのタイミングに投函する必要があります。期限前に投函することはもちろんですが、配布日があまりにも前だと、期日が来る前に来店・購買意欲が減退してしまう、ひいては忘れられてしまうことも考えられます。セールの場合は基本的には、セール日前日に配布すると、購買意欲が湧きやすいことが分かっています。このようにいつターゲットに届けるのか、を検討することも重要なポイントです。
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さらに効果を高めるエリア選定のためにやっておきたいPDCA
ここまで、必須ポイントを8つ紹介してきましたが、効果を高めるエリア選定とは、「1回やって終わり」にするのではなく、前回のポスティングで得たことを今回に、今回のポスティングの結果を次回に、とを学びを繰り返していくことでこそ実現します。つまり、P(計画)D(実行)C(評価/効果測定)A(次回の行動)の流れを回していくことで、階段を1段ずつ上っていくように効果を高められるのです。ポスティングにおけるPDCAについて紹介します。
Plan ポスティングを実施するための計画を立てる
ポスティングにおける計画とは、まさにこの記事で紹介してきたエリア選定を行うことが当てはまります。
今回、商圏の中でも特に優先すべきエリアとそうでないエリアとを見える化すべきことをご紹介してきましたが、エリア選定には「なぜそのエリアにポスティングをするのか、あるいはしないのか」に、理由がなければなりません。当然、ポスティングの効果を高めるためなのですが、選定したエリアは効果が見込める「根拠」があってこそ、選定の意味があります。計画があるからこそCheck(評価)が適切に行え、改善につながるのです。
Do ポスティングを実施する
ポスティングを実施するに当たっては、エリア選定に加えて、管理体制がしっかりしている、クレーム対応を誠実に行ってくれるポスティング会社を選ぶことも重要な要素です。
効果を高めるポスティングの改善点についてはこちらで詳しく紹介しています。
関連記事 ポスティングの効果が倍増!?成果を出す改善点をプロが解説!
Check ポスティングの効果測定をする
当社のポスティング歴16年の中で、数多くのポスティングのご提案をしてきましたが、過去のポスティングの反響について尋ねると「データを残していない」「前任者がやっていたので分からない」といった反応が多いのが事実です。これは大変もったいないことです。「紙の媒体は効果測定ができない」と思い込んでいる方は多いようですが、そんなことはありません。
何枚配布してお問い合わせやお申込みは何件あったのか、数値で残しておくことが重要です。特に、次のポスティングでのエリア選定のために、どのエリアからどれだけ反響があったのかもデータで残しておきましょう。
このとき、計画(Plan)で優先エリアとして選定したエリアからどれだけの反響があったのかを照らし合わせることで、改善すべき点が明らかになってきます。
ポスティングの詳しい効果測定方法は、こちらで紹介していますので、ご覧ください。
効果測定がブラウザ上で完結するツール DEECH(ディーチ)について詳しくはこちら。
Action 改善する
改善のフェーズでは、計画時に選定した各エリアで実際にどれだけ反響があったのかを数値を元に明確にし、洗い出した改善策をまとめておきます。
例えば、各エリアでの実績とその改善策は下記のようなものです。
実績 | 改善策 |
---|---|
優先順位の高いエリアAで、想定の2倍の申し込みがあった。 | エリアAは、次回ポスティング時にも優先エリアとして選定する。 |
エリアBからは、お申込みは0件だった。 | エリアBは、次回ポスティングの優先度を下げ、配布部数を減らす。 |
優先度が低かったエリアCでは、休眠顧客からのお問い合わせとお申込みが目立った。 | Cエリアには、「過去ご利用者様 特別企画」と記載したチラシをポスティングしてみる。 |
改善すべき内容は、どのようなエリアを選定すべきかだけにとどまらず、チラシそのもののビジュアルや、配布する住居形態の選定などにも及びます。この改善策をベースにエリア選定を行い、再度実施(Do)に移ります。
ポスティングのエリア選定にはエリアマーケティングツールの活用がおすすめ
それでは、これまでご紹介してきたエリア選定を実際にやってみるには、エリアマーケティングツールの活用がおすすめです。
ツールの料金は、1回5万円程度で実施できるものや、ポスティング発注に特化したツールもありますので、効率的にポスティングの反響率を高めるのに一役買います。さらに、前述したPDCAサイクルを回す上でも便利です。
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ポスティングのエリア選定まとめ 「絞る」だけが正解ではない
以上、「ポスティングの効果を高めるエリア選定」のコツと、「費用対効果を高める必須ポイント」を8つ、そして実施後、精度をさらに高めていくためのPDCAサイクルの回し方をお伝えしました。
ポスティングの効果を高めるために、どのエリアにターゲットユーザーがいるのかを把握することは不可欠です。ですが、必ずしも常にエリアを絞り込む・狭めることだけが正解ではない、ということも同時にお伝えしておきたいです。 というのも、これまで商圏とは捉えていなかったエリア居住者が新規に顧客化することも大いにあり得るからです。絞り込んだ配布エリアで効果が出にくくなったと感じたら、時には改めてエリアを拡大してみる、ということも必要かもしれません。
ポスティングは、新聞折り込みと比べると、配布方法が選べたり、物件単位で配布できたり(配布禁止物件の指定ができるなど)といった、小回りが利く広告手法です。やり方によってはWEB広告より集客効果に繋がることもあります。その特長を最大限生かしながら、費用対効果の高いポスティングを実施いただければと思います。
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